【デンマークのインテリア】家具へのこだわりは世界一?!

北欧インテリアとい言われて、思い浮かべるインテリアのイメージは実はデンマークのインテリアであることが多いです。

北欧はデンマーク、スウェーデン、フィンランド、ノルウェーですが、その中でもインテリアを牽引してきた存在それがデンマークです。

そんな北欧インテリアの顔ともいえるデンマークのインテリアをご紹介いたします。

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家具へのこだわりは世界一?のデンマーク

一般的な家庭でもたくさんの椅子が家にある事に驚かされます。

家族何人分なのかと思うほどの椅子の量があり、その時々で一番のお気に入りの椅子に腰かける人が多いのだそうです。

デンマークでは初任給で椅子を買うと言われるほど椅子には強いこだわりを持っている国です。

この本ではデンマーク人にとって「椅子」とは「場所」と書かれており、デンマーク人にとっては椅子を集めることで、自分たちの場所を集めているのかもしれません。

しかし、ただ椅子を集めるのではく、そのこだわりは相当なもので、家具屋に気に入った椅子があったとしても何度も何度もお店に通い、家に置いた椅子をしっかりと想像できてようやく椅子を買う人が多いらしく、デンマーク人のインテリアや家具に対するこだわりがうかがえます。

幸福に暮らす考え方「ヒュッゲ(Hygge)」

デンマークには「ヒュッゲ(Hygge)」という考え方、風習があります。

ヒュッゲとは幸福などを表す事言葉で、人と人とのコミュニケーション中に生まれる温もりだったり、北欧の寒い冬を楽しく過ごすための知恵やインテリアもこのヒュッゲに含まれるといいます。

北海道よりも北緯が上のデンマークをはじめとする北欧では、長く寒い冬や夕方前には暗くなってしまうほどの日照時間の少なさなど、精神的に落ち込んでしまうほどの大変な冬がやってきます。

そんな長く大変な冬を快適に楽しく過ごすための住環境を実現することはとても重要で、そんな幸福に過ごすために生まれたデンマークのインテリアこそが、北欧インテリアの顔なわけです。

有名デンマーク家具

デンマークには日本でも有名な家具デザイナーがいます。

その中で特に有名なのが下の4人でしょう。

  • アルネ・ヤコブセン
  • ハンス・ヨルゲンセン・ウェグナー
  • フィン・ユール
  • ポール・ヘニングセン

家具を見れば見た事ある!となるデザイナーばかりです。

アルネ・ヤコブセン

「スワンチェア」・「エッグチェア」・「アントチェア」・「セブンチェア」がとても有名で、余計な装飾のない機能美を追求した家具が多い事が特徴です。

上の写真はエッグチェアで丸みのあるフォルムで包まれるような感覚で、座り心地もさることながら守られているような感覚になるほどの素晴らしいデザインです。

装飾がなくても機能美だけでここまでのデザインになるアルネ・ヤコブセンの椅子は一座の価値ありです。

ハンス・ヨルゲンセン・ウェグナー

生涯で500以上の家具作品を残したデンマークの巨匠ハンス・ヨルゲンセン・ウェグナー。

最初のヒット作「チャイニーズチェア」をはじめ、「ザ・チェア」・日本でも圧倒的な人気の「Yチェア」、筆者も好きな「カウホーンチェア」等があります。

チャイニーズチェアは名前通り中国で使われる椅子にインスピレーションを受けデザインした椅子です。

Yチェアは背もたれの部分が「Y字」に見えることからその名がついています。

線によって描かれたようなデザインは軽やかで、また、身体にフィットするような優しいデザインです。

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ポール・ヘニングセン

ポール・ヘニングセンの代表作は間違いなく下の写真の照明でしょう。

誰でもこのデザインの照明を一度は目にしたことがあるのではないでしょうか。

「アーティチョーク」という照明で、直接光がほとんど起きない、間接照明のような柔らかい光を楽しむことができます。

フィン・ユール

日本での普及は他の3人に比べると少ないですが、「家具の彫刻家」と呼ばれるほど、有機的なフォルムはもはや芸術の域に達していると感じます。

今までになかったそのデザインは今の北欧家具を形作るデザインの礎になっていると筆者は考えています。

デンマーク家具の特徴

とても寒い冬を快適に過ごすために、機能的で心が落ち着く暖かみのあるデザインが特徴です。また、物を大切に長く使う文化が浸透している国で飽きのこないシンプルなデザインでありながら経年変化を楽しめる家具が多いのも特徴の一つです。

色使いにも独特な使い方があり、一つの家具に多色を使う物は少ないですが、特徴的な色を1色使う傾向があります。

また、木材資源に恵まれた土地柄で、木を使った家具も多く扱われています。

今でこそ北欧家具は世界中で人気の家具になりましたが、以前は針葉樹の安い木をふんだんに使う安物の家具というイメージも強かった時代もありました。

筆者個人も好きなパインやバーチ材も欧米諸国からすると安物の木でウォールナットこそが銘木という風潮もありました。

前述した有名なデンマーク家具も最初から高級家具を目指してデザインされたわけではなく、庶民から愛される家具を目指していたようです。

そしてその功績が今の北欧家具・北欧インテリアに大きく貢献しています。

デンマークインテリアの特徴

デンマークのインテリアの特徴としてシンプルでモダンなものが多いです。

ベースになるお部屋もフローリングはホワイト系の明るい色に白色の壁でまとめられていることがほとんどです。

お部屋自体は主張の強くない清潔感を感じるような爽やかな印象です。

日照時間が少ないデンマークでは少しでも部屋を明るく見せる為、明るい白色のフローリングが普及していったと考えられます。

そんなお部屋にシンプルでデザイン性の高いデンマークの北欧家具が加わることで、デンマークインテリア特有のシンプルモダンな北欧インテリアが出来上がるのです。

ホワイト系のフローリングにはグレーインテリアが良く似合います。

事実デンマークのインテリアではモノトーンコーデにする家が多くあります。

小物で色づけするようなお洒落ななカラーコーディネートが多いです。

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ブルーアワー(マジックアワー)を楽しむ

ブルーアワー(マジックアワー)とは夏の夕暮れの太陽が沈む空が深い青色になる時間のことで、なんとも言い難い幻想的な時間です。

デンマークは太陽の位置が常に低い為、このブルーアワーの時間がとても長いです。もちろん日本にも同じような時間帯があるので、デンマークと同じようにブルーアワーの時間を楽しむことができます。

ブルーアワーの時間はインテリアをもっとも綺麗に楽しめる時間帯で、その柔らかい光を楽しむ為に照明は強いものではなく、柔らかい光度の低いものを使ってインテリアを彩ります。

その為、ロウソクを多く使ったり、フロアランプも低めのもの使うことが多いです。

薪ストーブで暖かく幸せな暮らし

デンマークの薪ストーブはとてもデザイン性が高く、シンプルな内装ともとても相性がいいです。

内装のベースが白色なので、黒色が1つ入るだけで空間に締まりができます。

それにしても薪ストーブが部屋にあるだけで、温かみのある印象になります。

こういった精神的効果もヒュッゲに通じるものがあるのかもしれません。

キッチンもシンプルに

デンマークインテリアは、他の北欧のインテリアに比べシンプルなものが多いのが特徴の一つと言えますが、キッチンも例外ではなく、シンプルなものが多いです。

他の国の北欧インテリアのキッチン扉などには意匠的な凹凸は無くフラットなパネルを採用している多いです。

シンプルなキッチンですが、足元のフローリングが木の優しい温もりを感じるから都会的な冷たさが一切ありませんね。

北欧カラーを使いこなす

ヴィンテージ北欧家具などではヴィヴィッドな色が扱われることが多く、筆者もこの特徴的なカラーコーディネートが大好きです。

ただ、最近ではもっと優しいパステル調の色が多く使われることが多くなってきました。

例えば、上の写真と同じブルーのソファでも最近ではパステル調のブルーを使っています。

この辺りは時代の変化によって人が心地よいと感じる色合いが変わってきたのかもしれません。

近年のトレンドでもあるピンクも上品に取り入れられるのもデンマークインテリアならでは。

木の質感をしっかり出すこともデンマーク流

ご覧頂いてきた通り、近年のデンマークインテリアは白ベースのインテリアであることが多いです。

モダンテイストになってしまう為、場合によっては無機質になってしまう事もあります。

そんな時はガッツリと木目を際立たせた家具を置く、これもデンマークスタイルのインテリアでよくみられる方法です。

無機質なモダンテイストの中の木家具は思っている以上のアクセントになって、気持ちを豊かにしてくれます。

デンマークインテリアまとめ

近年の北欧インテリアブームを牽引するデンマークのインテリア。

他の北欧諸国よりもモダンテイストが強く、デザイン性の高い家具が多いとも言えます。

インテリアで生活を心を豊かにしてくれるデンマークのヒュッゲ、一度取り入れてみてはいかがでしょうか?

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